遠心力吹付け工法研究会ホームへ 遠心力吹付け工法研究会トップページへ
良くある質問と回答(FAQ)
Q-1 この工法の特許について
Q-2 どこが施工するのですか?
Q-3 適用範囲について
Q-4 モルタル吹き付け厚は10cm以上となってますが、良好な岩の場合は薄く出来ないのでしょうか。土砂の場合、金網等は必要にならないのでしょうか。
Q-5 モルタルの標準配合以外の配合について
Q-6 急結剤は液体でなく粉体を使用してコンクリートは吹き付けられないか
Q-7 モルタルの必要強度およびその発現時間について
Q-8 厳寒期の施工でモルタル温度を簡単に上昇させる方法について
Q-9 モルタルの混合機械について
Q-10 発破による飛散岩や振動による影響は
Q-11 吹付け厚が不足している場合の増し吹きについて
Q-12 遠心力吹付け機の吊り下げについて
Q-13 作業の最小施工ヤードについて
Q-14 吹付け半径あるいは速度によるモルタル配合の変化および材料分離について
Q-15 杭が支持地盤に達している場合の効果について
Q-16 湧水処理方法について
Q-17 設計強度σ28=24N/mm²の対応


この工法は特許が成立しています。従って、本工法を用いて施工するためには、特許権者から通常実施権の許諾を受け、施工するごとに特許使用料を支払う必要があります。 現在、本研究会の正会員の会社が、本特許の通常実施権を有しています。
遠心力吹付け工法は特許工法であり、実施許諾が必要です。再実施権を有する会員による施工となります。
土質条件:土砂山から岩まで吹き付けは可能です。ただし、自立することが条件です。
直  径:2.0m~8.0mの実績があります。しかし、一般的には直径2.5m~5.0m以下の深礎の施工が効率的です。それ以外は別途に検討する必要があります。
長  さ:ホ-ス、コ-ド類は25m物を2本繋いでいます。従って、30m程度が効率的です。
湧  水:湧水のある条件下では、基本的に本工法は困難な場合があります。ただし、若干の湧水であれば対処可能な場合が多く、どの程度の湧水まで対処可能であるかは、湧水の状況(集中、分散)によって異なります。また、事前の湧水処理によっても適用範囲は大いに異なります。
設計では薄くても良い場合もありますが、施工上の確実性を考え、本研究会では強度的に余裕があっても最少を100mmとするとしています。 なお、厚さの計算は、モルタルの強度発現を考慮して設計することとしています。 この時必要となる作用設計土圧の算定はKs=0.5とし、15m以深は土圧が増加しないとして考えています。 硬岩、新鮮な軟岩では、土圧は考慮しなくても良いとしています。
設計された吹付け厚さや、増し吹きを行っても変形が生じる場合には、補強筋等を配置するように書かれている設計要領書もあります。 しかし、実際的にはこの様な大きな土圧が作用するような条件では地山の自立も困難となることが多いため、一回当たりの掘削高さを小さくする等の対策が必要となります。 また、このような対策を施しても自立が困難な地山の場合は、地山の補強を検討する必要があります。
対策のうちの一つ金網の役割として、以下の3つがある。
(1) 吹付けモルタルのせん断補強
(2) 付着性の向上
(3) 破壊時の吹付けモルタルの剥落防止
 通常、使用されている金網の目の大きさは100×100mm、150×150mmで、線径はφ3.2、φ4.0、φ5.0、φ6.0mmのものが多い。 大口径深礎(φ5000以上)の場合は、山岳トンネルに準じるが、杭径が小さい場合や土砂地山のように地山強度が小さい場合は、地山に対してフレキシブルな溶接金網で線径の小さいものや剥落防止用の金網(ラス網)を地山に取り付けてから吹付けをすると効果的である場合が多い。
モルタルの配合は、開発の過程において施工性、経済性を含めて決まってきた経緯があります。 しかし、各現場では現在推奨の1:3モルタルを1:2程度までの富配合で実施している例も見受けられます。 初期強度、ワ-カビリティが推奨配合による配合試験で確保できない場合に変更しているようです。 初期強度は厳寒期施工に、ワ-カビリティは骨材により起因する問題です。後者は標準配合に高性能AE減水剤を利用して要求性能を満たすことが考えられますが、発注者と打ち合わせて決定する必要があります。
これ以外の配合実験の必要性については、発注者からの特別な要求があれば必要となると考えています。一般的には現地の生コンプラントでの事前確認試験(材料試験)で済むことが多いと思われます。
現在使用されている吹付け機の特性から、モルタルに粉体急結剤を混合すれば、吹付け機械内部で硬化してトラブルになる恐れがあります。 また、現在の吹付け機械はスクリユーフィーダー(ホッパー部から下部の攪拌部にモルタルを落とし込むためにホッパー内に取付けられたスクリュー部分)がモルタル対応の構造となっており、10~15mmアンダーの粗骨材であるコンクリートの場合にはその部分で付着しし閉塞する恐れがあります。 以前、粗骨材を10mm 程度として液体急結剤を用いてコンクリート吹付けをした例はありますが、作業上困難な事が多く、現在はコンクリートには対応していません。
基本的には、初期材齢についてはその日の作業終了時から翌日の作業開始時までの一晩の養生、即ち材齢15時間程度(17:00~8:00)で土留めとしての強度を発現し、作業上安全を確保する必要があります。 当研究会では、モルタルの標準配合を使用した場合、材齢15時間で3N/mm2程度が得られることがこれまでの実績から把握しており、これを目安として、モルタルライニング土留めの設計を行い、安全性を確保して施工することを推奨しています。
寒冷地では、プラントがボイラ-設備を用意しているため、材料温度は20℃程度で入荷できるので問題は生じません。 福島以南ではボイラ-設備が無いプラントがあり、問題が発生することがありますが、現状では根本的解決策はありません。
モルタルは生コンプラントから購入することを原則としています。現地プラントを使用する場合は、材料配合等について別途検討が必要となります。
常に疑問として出されますが、明確な理論はないのが現状です。 しかし、(1)NATM工法でも特に問題になった例はない。 (2)発破を用いる地盤は一般的に自立性に関する問題は少なく、発破地盤で本工法がこの様な問題に遭遇したことはありません。
増し吹きは特に問題ありません。 ただし、後で部分的に増し吹きを行うことは、作業上非能率的となります。何らかの理由で、後で増し吹きをする場合においても、一個所だけに吹き付けることは原則的に不可能で、全周に吹き付けられて厚くなるので、このような場合は吹付け後に、不要な個所は斫り取る必要があります。 このようなことがないように、検側ピンによる吹付け厚さの管理を注意深く行う必要があります。
適合する揚重機が現場にある場合はそれを利用します。 このとき、深礎の杭芯で2tの吊り能力が必要です。
ライナープレートによる施工と比較する場合、掘削、ズリ出し、ライナー吊り下ろしをどのようにしているかによって結果は異なってきます。 一般的には、テレスコピック式クラムシェル(パイプクラム)で掘削、ズリ出しを行っており、本工法は、これに(1)吹付け機一式、(2)揚重機、(3)モルタル運搬(ミキサ-車)が必要になります。 また、吹付け時にパイプクラム、バックホウ等を一時的に別に退避させるスペースが必要になります。
吹付け半径によって材料を変えることはありません。 ただし、過去に施工した実績の最大杭径8.0mの場合は、インペラ-の回転を上げて(600rpm)初速度を上げる必要があったために細骨材が一つ一つまでばらばらになって飛んでいるように見受けられました。 ただし、出来上がった土留め壁の強度に問題はありませんでした。
"材料分離"という言葉が骨材とセメントミルクが分離して飛翔し、ある場所には細骨材、ある場所にはセメントミルク分だけが吹き付けられるとの意味であれば、"材料分離"は発生していないといえます。 小口径と大口径の差は、前者では或る程度の塊で投射されるが、後者では塊がより細かい状態で投射されていることです。 一般的には深礎径5.0m以下の施工に適していると思われます。
杭の規模は鉛直荷重だけで決まらず、水平荷重、回転モ-メントの3成分で決定されます。 支持地盤に根入れすれば一般的に鉛直支持力は十分で、周面摩擦など期待する必要がないように思えますが、平成8年12月に改訂された道路橋示方書では、"地震時保有水平耐力法"による照査が義務付けられ、水平荷重による安全性照査、水平変位量照査、回転変位量照査が重視されています。 その結果、従来までの設計と違い、杭の規模は、ほとんど"地震時保有水平耐力法"の結果により決まっています。
従来、ライナープレートによる土留めで施工した深礎基礎は、杭底面の鉛直、せん断力だけを考慮し、杭周面のせん断抵抗は考慮していませんでしたが、遠心力吹付け工法により施工したモルタルライニング土留めにおいてはこれを考慮することができるため、水平耐力(水平変位小)、杭頭回転剛性(回転変位小)が著しく改善され、杭の規模も大幅に縮減できることになりました。
なお杭周面のせん断抵抗による効果は、この単杭、単列杭でもありますが、2×2や2×3の様な組み杭でさらに大きな効果が発揮されます。 つまり、2×2や2×3では、水平荷重によって片側は引き抜き荷重が作用し、これに対して周面摩擦が有効に作用するためです。
現在のユニットは、モルタルと液体急結剤の組合せであるが、液体急結剤は粉体急結剤と比較して硬化時間が長い。そのため、坑壁ににじむ程度の湧水があった場合も湧水処理が必要と判断される場合は、湧水処理を必要とする。以下に簡易的な処理方法を記す。

① 一部分の湧水の場合、塩ビパイプ等の集水管を掘削坑壁に取付け集水し一次吹き後、重ね吹付けを繰り返す。
② 一部分の湧水の場合、薄くて強靭な長繊維不織布で排水処理をし直接湧水している地山と吹付け材を遮断して吹付けを行う。

湧水量が多く吹付けが困難となる場合は、ディープウェル・薬液注入等の補助工法による対策や部分的にライナープレートとグラウト充填施工への設計変更を行うことを検討する必要がある。グラウト充填材の選定は、湧水に対して十分検討したものを使用する。
吹付け用のモルタルは急結剤を添加するため、プレーンの状態(急結剤添加なし)と比較し長期強度が低下することが知られている。 その他、吹付け時のミキシング、つき固め、湧水、養生等の諸条件も加わり標準配合1:3 モルタルではσ28=24N/mm²を達成できない場合がある。 確実に設計強度σ28=24N/mm²を達成するには、セメント分を増量した1:2 モルタルを使用すること。 配合例を表-4.3 に示す。
表-4.3 σ28=24N/mm²を目標としたモルタル配合(1m³ 当り:単位㎏)
W/C=40% S/C=2.0 高性能AE減水剤
(セメント重量の0.5%)
液体急結剤
(デンカナトミックT-L)
(セメント重量の7.0%)
セメント 細骨材
264 660 1320 3.3 46.2



▲このページのトップへ戻る

遠心力吹付け工法研究会ホームへ
copyright(c) since 2001 遠心力吹付け工法研究会 All rights reserved.